四条通に緑“伸ビル” 屋上と壁全面緑化 節電効果に期待‐京都新聞2012年12月6日付‐
京都市下京区四条通富小路東入ルに、屋上と壁面を全て緑化したビルが8日、オープンする。
季節の草花で覆われた市街地の小規模ビルで、ヒートアイランド現象への対応や節電対策などに効果があるという。
完成した緑化ビル「緑ノビル」は、1818年創業の「桐畑ふとん店」を経営する「合同会社桐畑」がオーナー。旧建物を建て替える際に、繁華街で持続可能な緑を実現しよ
うと、設計を請け負った宗本晋作建築設計事務所(上京区)を主宰する宗本晋作立命館大准教授や、「桐畑」の桐畑哲也甲南大准教授らがプロジェクトを立ち上げ構想を練った。
ビルは敷地面積約270平方メートル、延べ面積約400平方メートルの鉄骨造2階建て。屋上にはハーブのマットを敷き詰め、モミジなどの木々も植えた。高低差約3メート
ルの丘状になっているのも特徴で、講演など催しが行えるよう、階段状に斜面にベンチを設けた。正面の壁は、シャクナゲやローズマリーなど約30種の草花で覆った。四
季折々の彩りを見せるという。緑化効果で15~20%の電力消費量の抑制につながるという。
1階には手作りコスメ店「LUSH」が入居した。桐畑さんは「屋上の活用アイデアを募っている。講演や環境教育などに活用してほしい」と話している。